林業・林産業
循環型の林業と資源を余すことなく活用する林産業は、これからの時代にますます必要な仕事です。
こんな方におすすめ
- 自然の中で働きたい人
- 木の香りが好きな人
- ITを使った最新の機械の操作に興味がある人
今では SDGs の先進地として知られる北海道下川町ですが、そのルーツには、伐っては植え育てる循環型の林業と木質資源を余すことなく活用する林産業があります。そんな下川町に「まちがまるごと博物館」という視点で「森林ミュージアム構想」があったことをご存じでしょうか?
手本にしたのは、1960年代にフランスで誕生したエコミュージアム(フランス語でエコミュゼ)の考え方でした。エコシステム(生態系)とミュージアム(博物館)とをつなぎ合わせた造語で、施設内の展示にとどまらず、ある一定の地域全体を博物館として捉える発想です。
1998年にスタートした下川産業クラスター研究会・グランドデザインプロジェクトは、この発想を手本に森林ミュージアム構想を打ち立てました。 同プロジェクトの2001年の中間報告書『森林共生社会のグランドデザイン』には、その目的について次のように書かれています。
「森林のまち・しもかわ」における人間と自然、産業、社会文化と関係をそれぞれの現地で地域資源として発掘し、その価値について<保存><利用><発展>などの活用を行い、町全体をまるごと「自然生態」「産業文化」の博物館とまとめ、そこでビジネスの展開を図る(12頁)
その全体像を表現したイラストを含むダイジェスト版も町内で配布されました。
あれから20年余……木質バイオマスエネルギーや森林環境教育といった森林ミュージアムの枝葉は広がり、さらに、森林分野にとどまらない活動が花開き、持続可能な社会、SDGsのモデルとして評価されるようになったのです。
一方で、枝葉を支える幹、そして根っこの部分、林業・林産業を始めとする基幹産業の人材不足は慢性化……当たり前の存在になってしまうと、その良さをことさらに伝えることを忘れてしまうせいでしょうか。
確かに、下川の人たちはSDGsのモデルだと肩肘張るようなこともなく、日々の暮らしと仕事の循環の中で、知らず知らずのうちに森林ミュージアムを形づくっているように見えます。それはもはや文化。
そんな下川町の良さをあらためて伝えようと、森林ミュージアム構想をアップデートして、多様な下川の魅力を「文化」という言葉に込め「しもかわ森林文化ミュージアム」として表現することにしました。
今いる人もこれからの人も、この「しもかわ森林文化ミュージアム」での「くらしごと」に魅力を感じてもらえることを目指します。
森の木々を丸太へ、丸太を板へ……自然からの恵みを暮らしへ届ける仕事を通じて「しもかわ森林文化ミュージアム」を一緒に形づくっていく仲間を募集しています。町民の気風がオープンでつながりやすく、暮らしも多彩に楽しめますよ。
循環型の林業と資源を余すことなく活用する林産業は、これからの時代にますます必要な仕事です。
こんな方におすすめ
「しもかわ森林文化ミュージアム」の一員として下川町で暮らす人たちの動画を見てみよう!